小麦粉を米粉に置き換えてお菓子を作ったのですが、レシピを見て置き換えたのに、なぜか失敗してしまいました。ともみ先生、原因を詳しく教えて下さい!
これは、あるあるなお悩みですよね!
そもそも、小麦粉と米粉は全く違うもの。
構造や性質が異なるため、置き換えて作るときは注意が必要なんです。
なぜ、置き換えると失敗してしまうのか?原因を具体的にご紹介しますね!
①グルテンが含まれていないから
米粉は「グルテンフリー」と言われているくらいですから、「グルテン」が含まれていないのは有名な話しですよね。
コレは知っています!でも、そもそも「グルテン」ってなんですか?
グルテンとは「小麦粉に含まれるタンパク質の一種」のこと。
グルテンは加水されることによって、伸びて弾力性を持つという特徴を持っています。
これが、「うどんのコシ」や、「パン」を作る際に重要な役割を持っているんですね。
また、小麦粉に含まれる「グルテン」には、「粘り」を作り出す役割もあります。
②お菓子作りではグルテンは必要?
お菓子作りではグルテンは必要か?というと、サクサクの食感のクッキーを作る際は、グルテンが出ないように生地を慎重に扱ったりする必要がありますが、
なかには小麦に含まれるグルテンの働きを適度に使用して、作られるお菓子もたくさんあります。
そのため、単純に「小麦」を「米粉」に置き換えただけでは、作れないお菓子もあるんです。
また、米粉にはグルテンが含まれていないため、小麦と比べると、水分を加えても伸びにくく、弾力性も少ない粉です。
そのため、小麦粉を米粉に置き換えると、グルテンの特徴の1つでもある「生地の粘り」が不足してしまうため、生地を薄く伸ばすクッキーやタルトなど、
置き換えたレシピによっては、生地が扱いづらくなったり、場合によっては、食感や仕上がりなどが変わってしまうこともあります。
③小麦と米粉のデンプン量の違い
小麦にも米粉にも「デンプン」が含まれているんですが、実は「量の違い」も食感に影響しているって知っていましたか?
え!そうなんですか!?
小麦にも米粉にも「デンプン」が含まれていますが、実は米粉の種類によっては、含まれるデンプン量が小麦よりも多いことをご存知でしたか?
小麦粉に含まれるデンプンの割合は、一般的に小麦粉全体の60〜75%程度と言われており、残りはタンパク質、脂質、水分などで構成されています。
一方で、米粉に含まれるデンプンの割合は、小麦粉よりもやや高く、一般的には米粉全体の70〜80%程度、残りの約20%〜30%は、タンパク質・ミネラル・脂質・ビタミンなどで構成されています。
よく、米粉で作った焼き菓子を「小麦粉よりもっちりする」と表現される方が多いのですが、これはお米に含まれるデンプンが、小麦に比べると多いからなのです。
逆に小麦には米粉とは違い、より多くの「タンパク質」が多く含まれているのも特徴です。
小麦から米粉に置き換えた場合、レシピの配合の仕方によっては、この「もちもち感」が強くなるため、食感が異なる傾向もあります。
ですが、米粉の焼き菓子を作る際も、「粒子の細かい米粉を選ぶ」など、お菓子作りに適した米粉の選び方や、レシピの配合に気をつけてあげるだけで、小麦粉のようなふんわり感を出すこともできます。
水分の吸水性が異なるため
レシピ通りに置き換えたのに、なんだか小麦で作っているときよりも、生地がかたくなってしまうのは、なぜなんでしょうか?
もしかして、水分量を「レシピのまま」にしていませんか?
米粉は小麦粉よりも水分をより多く吸収するため、レシピに書かれている水分量を増やす必要があります。
また、逆に、水分量をそのままにしてしまうと、水分量が少なく、焼き菓子などはオーブンで焼き上げた際に乾燥し過ぎてしまうため、失敗の原因になることも。
小麦粉のレシピに置き換える際は、水分量の量やお菓子作りに適した米粉を選んであげるよう、注意しましょう!
今日のまとめ
小麦粉を米粉に置き換える場合は、レシピ分量の見直しや、慎重に調整する必要があります。
レシピの変更に伴う調整が必要なのはもちろん、米粉を使用した場合の特性をしっかりと理解しておくことが、とても重要なポイントです!参考にしてみてくださいね♪